既製品(市販品)クラブと 地クラブの大きな違い

 

★既製品クラブの最大の問題は「重り注入」(上底)にある!

 GOLF5のような量販店で売られている既製品クラブ(吊るしのクラブ)は、 殆どの場合中国・台湾・ベトナムやその他のアジア諸国で低コスト(価格の約1/10で)大量生産されたものです。 (昔は日本で作られていたものもあったが現在は殆どが海外の生産です。ミズノも本間もPINGも今は中国。)
※例えば10万円の量産クラブの原価は約1万円くらいでしょうか。

 これらの量産クラブは品質管理がされておらず、同じ品番でも一本一本の個体差が大きく、最低限の精度も保たれていないのが現実です。
 一方、ツアープロたちが使うクラブはツアー支給品ですので一般に売られているものとは別物です。 新潟(燕三条)や姫路(市川町)の地クラブメーカーで地クラブと同様に特注で作られています。

 有名メーカーの市販用ヘッドは、組立時に「重り」入れて上底にすることを前提として作られているため非常に軽く、 番手ごとの重量のバラつきも異常に大きいのです。 結局、シャフト先端に重り(真鍮ウェイト)を注入してバランスだけを合わせています。この重り(上底)が問題の根源なのです。 これは百害あって一利なし、スイングを崩してしまいます。(メーカーは、どうせアマチュアには分からないだろうという考えなんでしょうけど、 プロはこんな上底クラブは絶対に使いません。)

 クラブメーカーはあまり儲かっていないのが現実です。だから、大量生産でコストを下げるためヘッドの精度を落としていることも原因ですし、 熟練した高給職人がいなくても素人が製造できることを優先しているのです。

 地クラブのヘッドには詳細なスペック(重量、重心距離、重心高、重心深度、重心角、FP値など)が公表されています。 しかし、メーカーのクラブにはヘッドのスペックが一切公表されていません。あまりにもバラツキが酷いので公表できないのです。 (このことは大手メーカーは認めて自覚しているようです。)

既製品クラブの現実(重りの分だけヘッドに問題があるということ)

MIZUNO PRO(ミズノは上底常習犯)
CALLAWAY APEX
MIZUNO MP(MPなのに酷い)
三浦技研 MB-5003(三浦もか!)
SRIXON ZXi5(巧妙な上底)
除去した重り(腫瘍除去!)

 

★既製品クラブは単なる商品。スポーツする道具ではない。

 地クラブのオーダーメイドクラブはツアープロが使用するクラブと同様、ヘッドが高精度(精度1g以内)で作られているため「重り」を一切入れなくても正しいクラブになります。 もちろん、スパインアライメント(シャフトの回転軸の向き)やクラブ慣性モーメント(クラブMOI)なども完璧に調整されています。 そのクラブを使用する人にフィットして最適になるように、一つ一つの組立作業を精密に丁寧に時間を掛けて組み立てられています。

 一方、既製品クラブは、道具としてではなく単に工業製品として作られています。量産工場で流れ作業で素人の手で作られるから、精密に作ることができず機能的にも劣り、 見た目だけカッコいい商用クラブというのが現実です。最低限必要な個々の調整も全くされず、ただバランスだけを合わされているクラブは道具とは言えません。 地クラブ・オーダーメイドクラブとのその差は大きいです。
 

★既製品クラブが及ぼす影響

 日本人で平均100を切れるゴルファーは約7%くらいしかいない(JGAハンデを取得している人で約20%)理由は、主に日本人は既製品クラブ(有名なブランド品)を好み、吊るしのクラブを買ってそのまま使っていることが関係していると考えられます。

 日本のアマチュアゴルファーのレベルは世界的にみても低く、他のアジア諸国にも負けています。日本のゴルフ人口※(700万人)は米国(1600万人)に次ぐ世界2位なのにランキングは相対的に低く日本の半分以下の韓国(300万人)にも大きく水をあけられています。また、日本人のスイングは海外のゴルファーとは違っています。海外では、クラブはオーダーメイドで自分に合うクラブを仕立てる道具と考えられていることが関係していると考えられます。※ゴルフ人口は年間に数回以上ゴルフをする人を含む人口統計です。
 

★日本は世界一の中古市場

 本来、買い替える必要のないゴルフクラブ、なのに日本特有の中古ショップには真新しい既製品クラブが大量に持ち込まれています。現在、中古市場の在庫数は700万本を優に超えています。 中古市場に真新しいクラブが大量に溢れるのは何故でしょうか? 既製品クラブでは上手くならず頻繁に買い替える必要があるからでしょう。
 

★既製品クラブは使用する人に合わない

 そもそもゴルフクラブは一人一人の体格とか能力に合わせて作らないと上手く使えないはず。ですが、既製品クラブは同一規格(身長:170cm〜173cm 腕高:約83cm)で一貫生産され、限られた体格の人用にしか作られていません。(単サイズしかないのです)
 
 量産用に軽く作られたヘッド、売りやすい有名なシャフトとグリップなどを適当に決めた長さで繋ぎ、シャフト先端に重りを入れて重量調整するなど、単にパーツを合体させるだけで商品化されます。
 
 このようなクラブでで正しいスイングを身につけるには相当な練習量が必要になります。そして、練習すればするほど間違ったスイングが固まっていくことにもなります。
 

★既製品クラブのバランスあわせに問題あり

 既製品のクラブのパランスは同じ数値に合わされています。これは工場で作りやすいからです。しかし、これも既製品クラブが難しいという要因なのです。

 バランスは短いクラブから長いクラブにかけて段々と軽くなるように調整(バランス・フロー)しなければ上手く振れないことは運動力学的にも明らかです。
 
 USPGAなど海外の殆どのプロはバランスをフローさせていますし、日本でもYAMAHAなど一部のクラブでバランスをフローを試みてはいますが、コスト面と量産が難しいことからこれも簡易的なものとなっています。
 
 このように市販クラブ(量産品)は結果として非常に難しいクラブとなっているのです。

★ヘッドの仕様と精度の問題

  クラブの性能を語る上で重要なのはヘッド・スペックとその精度です。シャフトはヘッドとの相性で球筋に大きな影響を与えます。(同じヘッドでシャフトを変えて試打するシャフト・フィッティングは間違いです。実際に使用するヘッドを装着しないと意味がありません。)
 
 ところが、既製品クラブは、選択するのに重要なヘッド・スペック(ヘッド重量、重心距離、重心高、重心深度、重心角、FP値など)が一切明記されていません。特に重心距離・重心角は重要で、球の掴まりとスイングに与える影響が非常に大きいのです。
 
 そして、アイアンのインパクト(抜け)に影響するソール形状も非常に重要です。アイアンはハンドファースト&ダウンブローで打つことが基本中の基本ですが、最近の既製品クラブの殆どは初心者が使いやすい「払い打ち」をするように作られています。ミスが少なくなり初心者にはいいですが、ハンドファースト&ダウンブローでは打てないと上手くはならないのです。
 
 既製品クラブがヘッドの詳細スペックの詳細を表示していない一つの理由として、量産品は原価が安く(定価の約10分の1)殆ど中国製・台湾製で精度の高い物が作れないからです。同じ品番・商品だとしても個々に性能が違っていることが問題となります。よく聞かれる「試打した時と感じが違う。試打クラブでは良かったのに・・」と言われているのはこのことが主な原因です。同じクラブのヘッドでも形も違う、よく見るとフェース面も歪んでいたりすることに気づくはずです。
 

※当社が扱うヘッドは日本製です。アイアンの発祥地、姫路製(神崎郡市川町)の鍛造(ヒメタン)に拘わり、刀鍛冶の時代から受け継ぐ高度な技を持ちその中でも著名な研磨職人が削り出したものだけを使用しています。ここ市川町では世界のトップ・プロのヘッドが作られています。(プロが使うメーカー品も中身はここで作られていることが多いです。) 素材、精度、打感、芸術ともいえるソール研磨、既製品とは天地のごとく違う究極のアイアンヘッドです。

 ゴルフショップで、「あなたにピッタリの1本を見つける!」ことは宝くじを当てるくらい難しい。本来ゴルフクラブは実際に使う人に合わせる道具だから既製品で間に合わすことはできません。上達が遅く練習量に多大な時間と費用をを費やしてしまいます。クラブはあなたの体格やスキルやスイングタイプに合わせ、正しいスイングが身につくスペックで一から作ることが理想です。欧米人で趣味の一つとしてゴルフをする人が使用するクラブの70%以上は自分だけのオーダーメイドが主流なのです。